作業環境測定機関 労働安全衛生コンサルタント事務所 専門家による石綿分析

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スレート波板 2 アモサイト、クリソタイル含有 
施工年 不明
施工場所 工場天井
 
実体顕微鏡写真10倍

実体顕微鏡写真30倍

 繊維が多く観られ、アモサイトとクリソタイルの区別もできる。矢印がアモサイト。スレートにはクリソタイルのみを含有しているもがほとんどだが、角閃石石綿を含有しているものもあるので注意する必要がある。
 
 
 偏光顕微鏡(クロスニコル+鋭敏色板、100倍)

偏光顕微鏡(クロスニコル、100倍)

 クロスニコルでは形態と消光角を観察できる。中央横向きの繊維はステージを回転させると水平の位置で消え、直消光を示す。
 
偏光顕微鏡(分散染色、100倍)

浸液の屈折率1.680分散色を観察する。


クリソタイルとアモサイトの含有は疑いようがなく、位相差分散顕微鏡とエックス線回折分析法でも十分に判断できる。国土交通省の建材データベースでは波板はほとんどがクリソタイル含有だが、浅野スレート、四国浅野スレート、浅野防火建材の3社の一部の製品がアモサイト、クロシドライトを含有している。石綿障害予防規則のレベル3成形板等はほとんどがクリソタイルのみの含有だが、ケイ酸カルシウム板に含まれるアモサイト以外では例外的に一部のスレート板にアモサイト、クロシドライトが含有している。発がん性が高いので要注意。